Web3・AI・ゲーム企業がドバイDMCCを選ぶ理由|東京ロードショーが示した本気度
DMCCのCrypto Centre・AI Centre・Gaming Centreを、具体的な登録企業数と2024年東京ロードショーの実例とともに解説します。
「暗号資産やゲーム開発のスタートアップが、なぜドバイに拠点を作るのか」——この問いへの答えのひとつが、DMCC(Dubai Multi Commodities Centre)です。
かつて金・ダイヤモンド・紅茶といった実物コモディティの取引拠点として知られてきたDMCCですが、2025年にはテクノロジー分野の登録企業数が4,000社を超え、コモディティ取引を上回る最大セクターへと成長しました。この記事では、Web3・AI・ゲーム領域の企業がDMCCを選ぶ理由を、具体的な数字とともに解説します。
本記事は「海外展開を目指す企業のためのDMCC完全ガイド」の関連記事です。DMCC全体の概要はこちらもご参照ください。
DMCCが日本で開いた「Made for Trade Live」東京ロードショー
2024年4月、DMCCは初の東京ロードショー「Made for Trade Live」を開催しました。焦点となったのはWeb3・AI・ゲームの3領域で、Cygames、Next Ninja、Square Enixといった日本の代表的なゲーム関連企業が参加しています。
DMCCのCEOであるAhmed Bin Sulayem氏は、日本市場について「未開拓のポテンシャルが大きい」と明言しており、この領域における日系企業の進出をDMCC自身が積極的に後押ししようとしていることがうかがえます。
数字で見るDMCCのテック・エコシステム
DMCCは業種ごとに専用の支援拠点(センター)を設けており、Web3・AI・ゲーム領域では以下の3つが中核となります。
| センター | 登録企業数 | 特徴 |
|---|---|---|
| Crypto Centre | 750社超 | Almas Tower内、CV Labsと提携。Kraken、Crypto.com、Bitcoin.comの地域本部が拠点を構える |
| AI Centre | 159社 | JetBrainsなどが参加 |
| Gaming Centre | 152社 | 2023年に拡大、Xsollaと提携 |
3つを合計すると1,000社を超える規模になっており、単なる登記場所ではなく、同業種のコミュニティ・ネットワークとして機能している点が特徴です。DMCCは現在、17階建ての「Crypto Tower」も建設中で、この分野への投資を継続しています。
なぜWeb3・AI・ゲーム企業にDMCCが向いているのか
- 規制の透明性:暗号資産・ブロックチェーン関連企業向けに、DMCC独自の規制枠組みが整備されています
- 業界コミュニティへの接続:Crypto Centre、AI Centre、Gaming Centreといった専用施設を通じて、同業種のプレイヤーと自然につながる設計になっています
- トークン化の実例:DMCCは2025年、世界最大級の銀塊(1,971kg、ギネス認定)を規制枠組みの下でトークン化するなど、実物資産とテクノロジーを融合させる取り組みを積極的に進めています
- グローバルパートナーとの提携:2025年にはVARA、Kraken、Crypto.comとの新規提携があり、2025年12月にはCrypto.comとコモディティのトークン化で協業を発表しています
設立を検討する際の留意点
Web3・AI・ゲーム領域は成長分野である一方、事業内容によっては規制上の個別確認が必要になるケースがあります。特に暗号資産関連のライセンスは、通常のトレーディングライセンスとは異なる手続きが必要になる場合があるため、事前の確認が欠かせません。
また、DMCCはオフィス保有が前提となるフリーゾーンです。コストを抑えて小さく始めたいスタートアップの場合、IFZAやMeydanといった低コストのフリーゾーンとの比較検討も選択肢に入ります。
Biz Easyのサポートについて
当社Biz Easyは、単なる法人設立代行にとどまらず、戦略立案から会社設立、ビザ・銀行口座開設、その後のオペレーションまで「実行しきる」ことを強みとするコンサルティングファームです。Big4未満のコストで、Big4レベルの知見を提供します。
2021年の設立以来、中東・アフリカへの進出を目指す日系企業200社以上を支援してきました。当社自身もDMCCに登記された企業であり、DMCCでの法人運営を実際に経験している立場からサポートを提供しています。大手日系テック・Web3関連企業への一般コンサルティング支援実績もあります。
DMCCはコモディティ取引の伝統的な強みに加え、テクノロジー分野で最大セクターへと成長しています。Crypto Centre・AI Centre・Gaming Centreという専用エコシステムと、2024年東京ロードショーに見られる日本市場への積極姿勢は、Web3・AI・ゲーム企業にとって大きな魅力です。一方でオフィス保有前提というコスト構造もあるため、事業フェーズに応じた検討が重要です。
- INSIGHTS海外展開を目指す企業のためのDMCC完全ガイド
- INSIGHTSフリーゾーン比較:DMCC・JAFZA・DAFZ・IFZAどれを選ぶべきか
- INSIGHTSDMCCのQFZP完全ガイド:「法人税0%」の実態と注意点
- INSIGHTS世界2位の金取引ハブ、DMCCで貴金属トレーディングを始める方法
- INSIGHTS世界最大の紅茶再輸出ハブ「DMCC Tea Centre」とコーヒー拠点
- INSIGHTSDMTT(グローバル最低税)はDMCC進出企業にどう影響するか
- INSIGHTSDMCC vs IFZA/Meydanコスト比較|スタートアップ〜大手PoC
- INSIGHTS中東統括拠点としてのDMCCホールディングカンパニー活用法
- INSIGHTS日系企業のDMCC進出最前線:東京ロードショーから見えたこと
中東・アフリカの専門知見で
あなたの事業をサポートします
