DAFZの法人税0%は本当か?QFZP要件と実務上の落とし穴
DAFZでは「法人税0%」と語られることが多いが、実際には対象適格所得(Qualifying Income)に限られた優遇である。QFZP要件と、9%課税との境界線を実務目線で解説する。
DAFZの法人税率0%とは
DAFZをはじめとするUAEのフリーゾーンでは、QFZP(適格フリーゾーンパーソン)要件を満たす企業に対して、法人税率0%が適用される。区域内は為替・雇用規制もなく、外国資本100%保有・利益送金の自由も認められている。この開放的な制度が、DAFZが日系企業を含む3,400社超を集める理由の一つになっている。
0%課税の対象は「適格所得」に限られる
ここで実務上の注意が必要になる。0%課税が適用されるのは、あくまで対象適格所得(Qualifying Income)に限られるという点だ。本土(メインランド)向け売上や対象外取引(Excluded Activities)が生じる場合は、その部分に9%の法人税が課される。
「フリーゾーンだから一律0%」という理解のまま事業を進めると、本土向け取引が発生した時点で想定外の課税リスクに直面する。QFZP要件充足に向けた実体要件・取引区分の管理が実務上の要となる。
- 0%適用は「適格所得」に限定される
- 本土向け売上・対象外取引は9%課税の対象
- 実体要件(サブスタンス)の充足が前提条件
実務上の確認ポイント
QFZPステータスを維持するためには、取引区分(フリーゾーン間取引か、本土向け取引か)の継続的な管理と、実体要件(十分な資産・従業員・支出等が区域内にあること)の充足が前提になる。事業計画の段階で、想定される取引のうちどの部分が本土向けになりうるかを整理しておくことが望ましい。
事業設立自体は「①ライセンスを選ぶ」「②法人形態を選ぶ」「③オフィスを選ぶ」の3ステップで完結する設計だが、税務上のQFZP適格性は事業内容によって個別判断が必要になる。設立段階から取引構造を意識しておくことで、後からの手戻りを防ぎやすい。
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